ここ1〜2年で株価が上昇傾向にある中で投資への興味が増している人も多いはずです。
「定年後の生活には2,000万円が必要」という報告も以前に話題となり、資産形成のため投資にチャレンジする方も増えています。
しかし、これから投資を始めたいと思っていても「投資って難しそう」「リスクがあるんじゃないの?」といった不安で踏み切れない人もいるでしょう。
そんな方におすすめなのが手軽に始められる「ポイント投資」です。
「ポイント投資」であれば、現金を持ち出さずに投資ができるためリスクが軽減できるほか、dポイントやVポイントといった、身近に貯めやすいポイントを使って投資を始めることが可能です。
今回の記事では「ポイント投資って一体何?」「ポイント投資のメリット・デメリットは?」「ポイント投資のおすすめサービスは?」といった疑問に答えていくので、ぜひ参考にしてくださいね。

この記事は下記のような人におすすめです!
- ポイント投資でお得にポイントを貯めたい
- ポイント投資のメリット・デメリットを知りたい
1. ポイント投資とは?

「ポイント投資」とは、サービスの利用やクレジットカードのショッピングなどを通じて貯めたポイントを使って投資ができるサービスのことです。
普段の生活で何気なく貯めているポイントを元手にできるため、現金や預貯金などを使った投資よりも気軽に始められるのが特徴です。
投資に活用できるポイントは様々ですが、代表的な例ではdポイント、Vポイント、楽天ポイントがあげられます。これらのポイントを日常的に貯めている人も多いのではないでしょうか。身近なポイントを使って投資にチャレンジできることも、ポイント投資の魅力の1つといえるでしょう。
投資に不安を感じている方にとってもハードルが低く、資産運用の知識や感覚を養うこともできるため、近年注目を集めている投資サービスとなっています。
では、まずはそんなポイント投資についてサービスの種類などを詳しく見ていきましょう。
1-1 ポイント投資とポイント運用の違い
ポイント投資には「ポイント投資型」と「ポイント運用型」の主に2つの種類があります。
それぞれの大まかな違いを表にまとめると以下のようになります。
比較項目 | ポイント投資型 | ポイント運用型 |
概要 | 手持ちのポイントを現金化して金融商品(株や投資信託)を購入する投資方法 | ポイントを現金化せずにポイントのまま運用する投資方法 |
利用するサービス | 証券会社など | ポイントプログラムなど |
口座開設 | 必要 | 不要 |
売却/リターンの受取 | 現金 | ポイント |
「ポイント投資型」はポイントを元手に株などの金融商品を購入することが可能で、現金でリターンを受け取ることができます。一方で、口座開設が必要になるなど、取引には事前準備が必要です。反対に「ポイント運用型」はすぐに取引が開始できますが、ポイントをそのまま運用するためリターンもポイントで受け取ります。
ポイント投資にもこのような種類があり、違いを理解した上で自分に合うサービスを選ぶ必要があります。
基本的な選び方としては、より本格的な投資がしたい場合は「ポイント投資型」、気軽に投資の雰囲気を掴みたい方は「ポイント運用型」を選んでみるといいでしょう。
1-2 ポイント投資型とは
「ポイント投資型」は、手持ちのポイントを一旦現金化した上で、株や投資信託といった金融商品を購入します。
購入できる金融商品には、株式や投資信託、ETF(上場投資信託)、REIT(不動産投資信託)など多岐に渡っており、実際の資産運用で購入できる商品とほとんど変わりません。
金融商品の購入はポイントを使って行いますが、売却時の受け取りはポイントではなく現金で行います。
これらの取引は証券会社を通じて投資を行うため口座の開設が必要です。
より実際の資産運用に近い形の投資がポイントを使って行えるため、本格的な投資を始める練習として利用してみるのがおすすめです。
1-3 ポイント運用型とは
「ポイント運用型」は、ポイントを現金化せずポイントのまま運用できるサービスです。
株価や投資信託の値動きと連動する形でポイントが増減する仕組みになっており、実際の資産運用というよりは擬似的に投資の体験ができるサービスと言えます。
ポイントサービスからそのまま運用ができるため、口座開設などの面倒な手続きも不要で始められるのが特徴です。
種類が豊富な金融商品の中から選ぶポイント投資型に対して、ポイント運用型は「アクティブコース」「バランスコース」など、少ない種類から運用方法を選ぶだけなので投資未経験の方でも迷わず利用できます。
これまで投資をやったことがなく、ハードルが高いと感じていた人にとっては、投資の雰囲気を掴むために利用するのがおすすめです。
2. 最新!おすすめのポイント投資

ここからは国内で提供されているおすすめのポイント投資サービスについて解説していきます。
今回ピックアップしたサービスは以下の4つです。
サービス名 | タイプ | 投資先 | 利用料 |
楽天PointClubのポイント運用 | ポイント運用型 | ・アクティブコース・バランスコース | 無料 |
楽天証券のポイント投資 | ポイント投資型 | ・投資信託・株式・バイナリーオプション | 無料 |
dポイント投資 | ポイント運用型 | ・おまかせ運用・テーマ運用 | 無料 |
Vポイント投資 | ポイント投資型 | ・株式・投資信託・FX・仮想通貨 | 月額220円(毎月期間固定Vポイントが200ポイントもらえる) |
ポイント投資サービスとして広く普及しており、始めやすいものを厳選したので、ぜひ参考にしてみてください。
2-1 楽天PointClubのポイント運用のやり方
楽天PointClubが運営する「ポイント運用型」の投資サービスで、楽天グループなどの利用で貯めた「楽天ポイント」をそのまま使って運用できます。
100ポイントからでも始められる気軽さも特徴で、ポイントの追加や引き出しは自由に行えますし、引き出したポイントは通常ポイントとして楽天グループでのお買い物やサービスに利用できます。
細かい手続きなども不要で楽天ポイントを持っていればすぐに始められますし、シンプルな値動きを追うだけでいいので投資未経験の方でも簡単に始められるでしょう。
こちらのサービスで投資の雰囲気を掴みながら、本格的な資産運用の足掛かりにするのもおすすめです。
運用コースには「アクティブ」と「バランス」の分かりやすい2つが用意されているので、自分に合ったコースを選んでみてください。
ポイント運用の元手となる「楽天ポイント」を効率よく貯めるためには、楽天カードの利用がおすすめです。楽天カード決済で楽天市場のポイント還元率がアップしたり、加盟店であればお支払い時のポイントカード定時でも楽天ポイントが貯まるなど、楽天ポイントが各段に貯まりやすくなります! 新規入会の特典なども定期的に実施されていますので、気になる方は楽天カードの公式サイトもチェックしてみてください。
2-2 楽天証券のポイント投資のやり方
楽天証券では、楽天ポイントを使った「ポイント投資型」のサービスを提供しています。
ポイントをそのまま運用するのではなく、楽天ポイントを使って実際に流通している株や投資信託、バイナリーオプションといった幅広い金融商品を取引することができます。
このように、現金を使わずに楽天ポイントを使って本格的な投資の取引を始めることが可能です。また、楽天証券ではNISA口座の開設もできるため、非課税枠を使ってポイント投資をすることもできます。
ポイント投資の利用には楽天証券の口座開設が必要です。
楽天証券のポイント投資を始めると、楽天市場でのポイント還元率が最大1.0%アップする特典もあるので、いつものお買い物がよりお得になるでしょう。
楽天カードを使ってポイントを貯めながら投資をするという使い方もおすすめです。
2-3 ドコモのdポイントで始められるdポイント投資
続いてご紹介するのは、ドコモが運営するdポイントを使って始められる「ポイント運用型」のサービスです。
先ほどご紹介した楽天ポイントの運用型と同じく、dカードの利用などで貯めたdポイントをそのまま運用ポイントに交換して、コース選択を行うだけでポイント運用が始められます。
ポイントの追加や引き出しは自由にできますし、通常のポイントと同じように買い物などでの利用が可能です。
運用コースには「おかませ運用」と「テーマ運用」の2つが用意されており、おまかせ運用には「アクティブコース」と「バランスコース」の2種類、テーマ運用には「日経平均株価」や「ヘルスケア」など各テーマに関連した9種類のコースが用意されています。dポイントの運用型は自分で選択できるコースの幅が広く、より実際の投資に近い雰囲気を掴むことができるでしょう。
選べる運用コースの豊富さと100ポイントからでも始められる手軽さがdポイント投資の特徴です。運用の元手となるdポイントを貯めるには、dカードの利用がおすすめです。加盟店であれば支払い時にdカード提示でポイントが貯められる他、公共料金の支払いをdカードにまとめることでもdポイントが還元されるのでお得です。
年会費はかかりますがdカード GOLDであれば、ドコモの携帯、ドコモ光の利用料金に応じたdポイント還元を受けることもできます。気になる方は、ぜひ公式サイトをチェックしてみてください。
2-4 Vポイントを使ったポイント投資
Vポイント投資は、SBI証券が提供している「ポイント投資型」のサービスです。
貯めたVポイントを1ポイント=1円として投資に利用することができ、取引できる金融商品には「株」「投資信託」「FX」「暗号資産」「不動産投資」と多岐に渡ります。
実際の資産運用と同じように投資ができる上に、ポイントのみを使うだけでなく、現金とポイントを併用した投資も可能です。
毎月少しずつ貯めたポイントを投資に使うのも良いですし、ポイント投資で感覚を掴んでから本格的な投資に移行するというのもおすすめです。
Vポイント投資を始めるには、SBI証券またはSBIネオモバイル証券での口座開設が必要です。また、Vポイントを効率よく貯めるには、Vポイントカードの利用がおすすめ。加盟店でのカード提示でVポイントが貯められる他、クレジットカードであれば決済時にVポイントの還元を受けることも可能です。Tカードはデザインも豊富で、キャラクターデザインが多いことも特徴です。気になった方は、ぜひ公式サイトでVポイントカードの詳細をチェックしてみてください。
3. ポイント投資のメリット・デメリット

ポイント投資のメリットとデメリットについて解説していきます。
近年、人気が高まっているポイント投資ではありますが、「気軽に始められる」以外にもさまざまな特徴があるので確認しておく必要があります。
初めての方が抑えておくべきメリット・デメリットをまとめると以下のようになります。
【ポイント投資のメリット】
- 少ないポイント数から始められる
- 投資の知識や経験、感覚が掴める
- 損失が出てもポイントなのでダメージが少ない
【ポイント投資のデメリット】
- 手数料が通常よりも高くなるケースがある
- 投資している間はポイントが使えない
- 利益が一定額を超えると確定申告が必要になる
それでは各メリット・デメリットについて詳しく見ていきましょう。
3-1 ポイント投資のメリット
ポイント投資のメリットとしては以下の3点が挙げられます。
【ポイント投資のメリット】
- 少ないポイント数から始められる
- 投資の知識や経験、感覚が掴める
- 損失が出てもポイントなのでダメージが少ない
ポイント投資では、1ポイント単位から投資を始めることができるものもあるなど手軽さが魅力です。
「毎月100円分のポイントをコツコツ積み立てていく」といったスタイルも可能なので、投資未経験の方でも難しさを感じることなく始められるでしょう。
ポイント投資を通じて本格的な投資の雰囲気を掴むこともできますし、株価の値動きや経済状況を見続けていくうちに知識も身についてきます。
投資に慣れて経験を積み重ねていく練習としても活用できますし、たとえ損失が出たとしても現金や預貯金ではなくポイントなので、実際の投資よりもストレスは少なく済みます。
3-2 ポイント投資のデメリット
ポイント投資のデメリットとしては以下の3点が挙げられます。
【ポイント投資のデメリット】
- 手数料が通常よりも高くなるケースがある
- 投資している間はポイントが使えない
- 利益が一定額を超えると確定申告が必要になる
「ポイント投資型」のサービスの場合、少額取引を行うための手数料が通常の投資よりも高くなるケースがあります。
本格的にポイント投資で利益を得ることを考えている場合には、手数料の設定についても確認しておく必要があるでしょう。
また、ポイントを運用している間は、お買い物などでポイントを使うことはできません。
ポイントを使う際は一度運用中のポイントを引き出す必要があるので、急にポイントが必要になったときなど面倒に感じてしまうこともあるでしょう。
その他にも可能性は低いと考えられますが、ポイント投資で一定以上の利益が出た場合、確定申告が必要になるケースも考えられます。
ポイント投資で得た利益は一時所得となるため、50万円までは非課税ですが、それを上回りそうであればよく確認しておく必要があるでしょう。
4. ポイント投資の利用に必要な準備

ポイント投資を始める上で必要な準備についてまとめていきます。
まず「ポイント運用型」のサービスを始めるには以下の準備が必要です。
【ポイント運用型を始める】
- 利用するポイントプログラムのアカウント
- 運用に使用するポイント
ポイント運用型は、ポイントを貯めている方ならすぐに始めることができます。証券会社の口座開設なども不要です。
次に「ポイント投資型」のサービスを始めるのに必要な準備をまとめていきます。
【ポイント投資型を始める】
- 証券口座
- 本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカード、パスポートなど)
- 銀行口座
口座開設手続きはネットから簡単に行えますし、本人確認書類の提出も画像のアップロードで済みます。
まとめ ポイント投資で資産形成の第一歩を
ポイント投資のおすすめサービスやメリット・デメリットについて解説していきました。
投資の経験がない方でもポイントを使って気軽に始めることができるハードルの低さがポイント投資の魅力ですね。
ポイント投資には「運用型」や「投資型」などの種類があり、今回紹介した以外にもさまざまなサービスがあります。
普段の生活で貯めているポイントがある人は、そのポイントで投資ができるかどうかをチェックして、自分に合う形のポイント投資を始めてみてください。