ANAのマイルといえば、「貯めるとお得」というイメージが広く浸透しています。普段は飛行機に乗らず、日常生活でマイルを貯める「陸マイラー」なんていう言葉も知られるようになりましたよね。ANAのマイルにはさまざまな使い途がありますが、その中でもお得なのは、何といってもフライトで使うことです。飛行機のチケットといえば国内線でも数万円するものですので、マイルを使ってお得に旅を楽しみましょう！
この記事ではマイルでゲットできる「特典航空券」の基本的な情報や予約方法、お得な使い方などを初心者向けにざっくりご紹介します。
この記事は下記のような人におすすめです！
- 特典航空券の予約方法・変更・キャンセルの方法を知りたい
- ANAの特典航空券をお得に手に入れたい
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1.ANAマイルを使うなら「特典航空券」がお得
まずはANAマイルがどんなものなのか、何にどう使えるのか、どういう使い方がお得なのかをご紹介します。
1-1.ANAマイルって何？貯め方＆使い方は？
ANAマイルとは、ANA（全日空）が提供しているマイレージサービスです。ANAのフライトを利用することで貯まるほかに、ホテルやレンタカーの利用、日常のお買い物やインターネットショッピングなどでも貯めることができます。たくさんの人が日常的に貯めたり使ったりしていている「Tポイント」や「Pontaポイント」といったポイントサービスのANAバージョン、と考えるとイメージしやすいのではないでしょうか。
貯まったマイルはフライトに使えるほか、フライトに付随するサービスやホテルの宿泊、グッズや体験メニューとの交換、レストランでの食事などに幅広く活用できます。コツコツためれば、旅行に関するさまざまなサービスをまかなえるのが魅力です。
1-2.お得でおすすめなのは「特典航空券」
ANAマイルにはさまざまな使い方がありますが、一番お得な利用方法は何といっても「特典航空券」です！航空券というと、国内線でもそれなりのお値段がするもの。でもマイルがあれば、マイルを消費するだけで飛行機に乗ってお出かけできるんです。
ショッピングやホテルでマイルを使うと、だいたい「1マイル＝1円」以下のレートになりますが、特典航空券だと「1マイル＝1円以上」の価値があり、国際線なら「1マイル＝10円以上」という高レートになることも。さらにANAの国内線と国際線で利用できるほか、提携航空会社のチケットにも交換できてたいへんお得です。
1-3.ANAマイルはアップグレードなどにも使える
マイルは国際線のアップグレードにも使えます。飛行機の座席には「エコノミークラス」から「ファーストクラス」までランクがあることは、ご存じですよね。マイルを消費することで「エコノミークラス→プレミアムエコノミー」や「ビジネスクラス→ファーストクラスのように、ランクが上の座席を利用できるようになります。
さらにマイルは、国際線超過手荷物料金の支払いにも充てることが可能。飛行機では預けられる荷物の個数や重さに制限が設けられていて、それを超えてしまうと決して安くはない超過料金がかかります。これをマイルで支払えるので、荷物が多い人やおみやげをたくさん買って帰りたいときに便利です。
2.国内線（ANA国内線特典航空券）
特典航空券で使える路線、大きく分けるとはANAの「国内線」と「国際線」、さらに「提携航空会社の路線」の3種類です。利用できる範囲や条件がそれぞれ異なりますので、しっかり把握しておきましょう。まずは国内線を利用する国内旅行の楽しみ方をご紹介します。
2-1.対象便や区間は？
国内線の特典航空券は、ANAが運航する国内線の全線で利用できます。ANAの飛行機は全国各地へ飛んでいるので、どこへでも好きなところへ行けるのが魅力です。
好きな1区間（片道）または2区間。例外として往復とも沖縄の那覇空港で乗り継いで沖縄の離島（宮古島・石垣島）へ行く場合は、往復4区間で使えます。
ちなみに2区間は往復で購入しても、往復でなくても問題ありません。たとえば「福岡→東京」と「大阪→北海道」など、まったく別々の路線でも使えます。
2-2.対象クラス
ANAの国内線には「普通席」と「プレミアムクラス」という2つのクラスがあります。しかし国内線の特典航空券で利用できるのは、飛行機の普通席のみです。プレミアムクラスを利用したいときは、通常の航空券を利用しましょう。
2-3.必要マイル数は？
ANAの国内線特典航空券を利用するのに必要なマイル数は、「シーズン」と「区間」によって決まります。つまり「いつ乗るか」と「どこに行くか」によって違ってきます。
まずはシーズンについて確認しておきましょう。シーズンは必要マイル数が少ないほうから「ローシーズン」「レギュラーシーズン」「ハイシーズン」の3つに分かれています。レギュラーシーズンが一番長く、冬期や4月がローシーズン、GW・年末年始・春休み・夏休み・冬休みがハイシーズンに設定されています。つまり飛行機の利用者が多い季節ほど、特典航空券の引き換えに必要なマイル数が多いと考えて差し支えありません。
次に区間は、必要マイル数が少ないほうから「0～300マイル」「301～800マイル」「801～1,000マイル」「1,001～2,000マイル」の4つに分けられています。東京からお出かけする場合、大阪なら「0～300」、沖縄なら「801～1,000」となります。こちらは、遠くへいくほど必要なマイル数が多くなるというわけです。
たとえば「東京→大阪」の特典航空券に必要なマイル数をみてみると、ローシーズンは「5,000」、レギュラーシーズンは「6,000」、ハイシーズンは「7,500」。同じ路線でもシーズンが違えばこれだけ差があるというわけです。
【必要マイル数】
| マイレージ（1区間） | ローシーズン | レギュラーシーズン | ハイシーズン |
|---|---|---|---|
| 0～300マイル | 5,000 | 6,000 | 7,500 |
| 301～800マイル | 6,000 | 7,500 | 9,000 |
| 801～1,000マイル | 7,000 | 9,000 | 10,500 |
| 1,001～2,000マイル | 8,500 | 10,000 | 11,500 |
3.国際線（ANA国際線特典航空券・提携航空会社特典航空券）
次にマイルを使って海外旅行をするときのために、国際線の特典航空券についてご紹介します。この国際線利用こそが、マイルの真骨頂ともいえるもの。ANAマイルで乗れる国際線は、ANAの路線だけではありません。世界各国の提携会社の便も利用可能なのです。ANAも加盟している航空会社の連合「スターアライアンス」に加盟の航空会社はもれなく提携となるため、一気に選択肢の幅が広がります。スターアライアンスに加盟している航空会社には「ユナイテッド航空」「アシアナ航空」「ルフトハンザドイツ航空」などがあります。
3-1.対象便や区間は？
国際線特典航空券では、ANAグループ（ANA・エアージャパン）の便と、スターアライアンス加盟航空会社の便が対象です。
対象便が飛んでいる地域ならどこへでも行けますが、国際線では国内線と違い片道だけの利用はできません。往復のみとなっているので、往復分のマイルが貯まってから利用しましょう。
3-2.対象クラス
座席のクラスについては、国際線ではエコノミークラスやプレミアムエコノミーのほか、ビジネスクラスやファーストクラスも選択可能です。（提携航空会社特典航空券の場合は、プレミアムエコノミーは利用不可）ちなみに往路と復路のクラスが違う「クラス混在」もできるようになっています。
たとえば、「行きは節約してエコノミーで、帰りは疲れているからビジネスでゆったり」といった選択も可能です。
3-3.必要マイル数は？
ANAの国際線特典航空券に必要なマイル数は、「シーズン」と行き先の「ゾーン」、さらに座席の「クラス」によって決まります。「いつ乗るか」と「どこへ行くか」は国内線と同じですが、それにプラスして、どのグレードの席を利用するかによっても違うと覚えておきましょう。
シーズンは、必要マイル数が少ないほうから「ローシーズン」「レギュラーシーズン」「ハイシーズン」の3つです。どの日がどのシーズンに当てはまるかは行き先のゾーンによって異なりますが、基本的にはGWや年末年始、長期休暇など旅行者が多くなる時期がハイシーズンになると考えておきましょう。
ゾーンは7つに分かれていて、2～7（1は日本）と10があります。2～7は北半球の各国で、10は南半球のオセアニア地域です。このうちもっとも少ないマイルで行けるのはゾーン2で、韓国（ソウル）とロシア（ウラジオストク）が該当します。ゾーン2の地域に行くための必要マイルは、ローシーズンは「12,000」、レギュラーシーズンは「15,000」、ハイシーズンは「18,000」（いずれもエコノミー利用）です。
4.予約方法＆押さえておきたいルール・注意点
ここまでで特典航空券の魅力をお分かりいただけたかと思います。次に、実際にマイルを使って航空券を予約する方法やルール、注意点についてご紹介します。
4-1.予約方法・予約開始日は？
予約する前にまず、国内線と国際線では予約開始日が違うことを覚えておきましょう。
国内線は年に2回ある発売日が予約開始日です。搭乗日が3月の最終日曜日～10月の最終日曜日の直前の土曜日にあたる「夏ダイヤ」は「1月下旬ごろ」、搭乗日が10月の最終日曜日～翌年3月の最終日曜日の直前の土曜日にあたる「冬ダイヤ」は「8月下旬ごろ」です。ちょっと複雑ですが、GWや夏休みの旅行なら1月下旬ごろ、年末年始や春休みの旅行なら8月下旬ごろが発売日ということです。
国際線はシンプルで、復路搭乗日の355日前の午前9時（日本時間）から買えます。
予約方法はWebサイトまたは電話のどちらかで、空港で直接予約することはできません。ただし国内線も国際線もすべての便を予約できるわけではなく、特典航空券用の座席が設定されていない場合もあるので、その点は注意しておきましょう。
マイレージ／会員情報・パスワードマイルを使うANA国内線特典航空券
予約の受付開始日｜ANA
4-2.家族は使える？
ANAの特典航空券は、会員本人以外でも使うことができます。対象は「配偶者もしくは同性パートナー」と「2親等以内の家族」です。2親等以内というのは、本人または配偶者の両親、祖父母、兄弟姉妹とその配偶者、子どもとその配偶者、孫とその配偶者が該当します。会員本人ではない人が利用する際は「特典利用者登録」が必要ですので、あらかじめ済ませておきましょう。
4-3.予約の変更とキャンセルについて
特典航空券はあとから「搭乗日」と「搭乗便」を変更できます。ただし区間の変更はできないので、「北海道行きの特典航空券を沖縄行きに変更したい」というのは無理です。マイルで旅行するときは、日程よりも行き先選びが重要、ということになりますね。
変更期限は当初の予約便の出発前であることが大前提で、国内線は「変更希望便出発日の前日まで」、ANAもしくはエアージャパンの国際線は「搭乗希望便出発の24時間前まで」、提携航空会社の便は「搭乗希望便出発の96時間前まで」です。Webサイトにログインして手続きしましょう。Webサイトから変更できない場合は電話で問い合わせます。
キャンセル（払い戻し）も可能で、その場合は払戻手数料として1名あたり3,000マイルを引いたマイルが戻ってきます。
5.お得にANA特典航空券をゲットするには？
最後に、ANAの特典航空券をもっとお得に手に入れて活用する方法をご紹介します。
5-1.航空券にあわせて旅程を決める
特典航空券は無限に用意されているものではないので、日程や行き先ありきで予約しようとすると意外と難航してしまいます。つまり「◯月◯日の朝の便で北海道に行きたい」と思っていても、特典航空券が設定されていない、すでに満席で空きがない、といったことが起こり得るということです。
これを避けるためには、そのとき予約できる航空券ありきで旅程を立てましょう。どこに行くかは運に任せて、まずその場で取れる便を調べて予約してから、どう楽しむかを考えるのがおすすめです。ローシーズンの期間中を狙えば消費マイルをぐっと抑えられます。
5-2.トクたびマイルで軽やかに旅を
通常より少ないマイルで飛行機に乗れる「トクたびマイル」の利用もおすすめです。これを利用すると、片道3,000マイルから国内旅行を楽しむことができます。
トクたびマイルは、指定期間内の対象路線に限定して少ないマイルで乗れるというサービスです。どの路線が対象になるかは週替わりで、毎週火曜日の正午にANAのWebサイトで発表されます。対象となる搭乗期間は、告知のあった日（火曜日）の翌々日（木曜日）から次の週の水曜日まで。かなり直前にならないとどの路線がお得になるのかは分かりませんが、思い立ったら即行動派にとってはうれしいサービスです。
6.有効期限を迎えそうなときは「ANA SKY コイン」
「飛行機に乗る機会がなくて、マイルがなかなか使えないうちに有効期限が切れてしまいそう…」というときは、「ANA SKY コイン」に変えてしまいましょう！「1マイル＝1コイン」に交換できます。
ANA SKY コインは航空券を予約する際に「10コイン＝10円」で使うことが可能。マイルでは特典航空券しか予約できませんでしたが、ANA SKY コインなら通常の航空券の支払いに使えるので、選択肢が広がります。しかも1マイルから交換でき、端数や余りのマイルもしっかり活用できます。
まとめ.特典航空券でANAマイルをお得に使おう
マイルを使って行ってみたい場所は決まりましたか？ANAのマイルを使うなら、特典航空券を予約するのが一番お得です。しっかり貯めれば、国内だけでなくあこがれの国にも行けちゃいます。特典航空券を利用するときの条件や必要マイル数、お得な使い方などをしっかり把握して賢く旅行を楽しみましょう！
